【重症急性膵炎】入院費用・高額医療費制度・限度額申請・差額ベッド代・治療費払えない場合

man

困ってる人
急な入院で医療費が心配、
一体いくらかかるんだろう?
今ちょうどお金もないし、今後どうすればいいんだろう…
大丈夫ですよ。仮に医療費が月に百万円以上かかったとしても問題ない理由を説明しますので、ご安心ください。
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オペレーター

こんにちは、ヨロと申します。

今回は、重症急性膵炎になった経験から学んだ、急な入院費用高額医療費制度限度額申請差額ベッド代について。

今回の内容は病気の種類に関わらず、例えば急に大病を患った場合や、急な事故で入院をしてしまい、

入院費用や手術費用がかなりかかってしまったという場合、

日本においては、医療費の心配をする必要がそこまでないのでは?という理由について、知っておいて損はない情報をまとめました。

【誤診の経験談】病院の選び方:どこにいけばいいか分からない・コツ・おすすめ

ちなみに「重症急性膵炎」は、以前は特定疾患として国からお金が出ていたのですが、今は普通に治療費がかかります。

(医療費の公費負担は、2014年いっぱいでおわり)

こんなに大変な病気なのに残念。

日本では基本的に医療費の心配がいらない:限度額適用認定証(高額医療費制度)について

まず、日本には「高額医療費制度」というものがありまして、例えば何かの拍子に病院にかかる事になって、

医療費が高額になる可能性がある場合、ある程度の料金以上は請求されないようになっています。

例えば、風邪なんかでちょこちょこ病院に行く分には、毎度「初診料」などという謎の料金がかかったりして、毎回医療費が高く感じがちですが、

急な大病を患った場合や、急な事故で入院をしてしまい、入院費用や手術台がかなりかかってしまったという場合などに関しては、日本の保険制度というものには本当に救われます。

その「高額医療費制度」を受ける場合に必要な物が「限度額適用認定証」というもの、

まずは、その手続方法から。

高額医療費制度について:限度額適用認定申請書をもらう手続をする → 「限度額適用認定証」ゲット

日本では基本的に、毎月健康保険料を払ってる場合、ある程度の料金以上の医療費はかからない事になってるんですね。

このある程度の料金(支払う限度額)というのが、所得(年収)によって変わってくるのですが、

370万円未満の場合の自己負担限度額:57600円

370万円~770万円の場合 → 限度額:80100円

770万円~1160万円の場合 → 限度額:167400万円

それ以上 → 限度額:252600万円

なので、これさえあれば、いくら入院中に百万円かかろうが、二百万円かかろうが、

普通に仕事をしている人だったら、どんなに治療にお金がかかっても、月に8~9万円前後支払えばOKで、それ以上はかからない。

低所得者だったら、最高でも5万円前後、

それ以外、住民税非課税の場合は、3万円とちょっとの料金しかかからず、非常に安く定額で治療を受ける事が出来ます。

こういう制度って、健康な人にとっては全く関係のない事なので、知らない人も多いと思うんですよね。

いざ入院をしてみて、その時に初めて調べるという、僕自身もそうでした。

健康な人からすると「何で日本って毎月こんなに税金が高いの?」って思うんですけど、

いざ大病をした時には、なかなかありがたい制度になってますね。

高額医療費制度を受ける場合「限度額適用認定申請書」というものが必要になります。

この「限度額適用認定証」を貰う方法に関しては、

自分が住民票を置いている区や市の役所に連絡する事(国民健康保険の窓口)

そうすれば区や市から「限度額適用・標準負担額減額認定証」というものを発行してもらえます。

もし分からなければ、病院の専用窓口に聞いてみれば詳しく教えてもらえるはず。

そうしないと何十万円も自腹で払う事になりますからね。

僕は、当時入院中は、全身チューブだらけだったので全て郵送で対応してもらいました。

※ 高額医療費制度(限度額適用)の注意点

高額医療費制度というのは、毎月1日から末日までで、治療費が限度額を超えた場合に適用。

これの注意点としては、1ヶ月締め(月末締め)なので、月をまたぐと、また新たに料金がかかるという点。

例えば、限度額が57600円だとして、

入院期間が、3/10~4/5まで。

3月の入院費は、丸々一ヶ月入院して、合計60万円以上、

しかし、限度額が適用になるので、3月の実際の請求額は上限の57600円。

退院が4/5だったので、

4月の入院費が5日分で6万円ちょっと、

この場合も、限度額が適用になるので、支払いは57600円

つまり丸々一ヶ月入院しようが、たった数日間の入院でも、結局支払い額は変わらず、

それなら丸々一ヶ月入院した方が得じゃん!と、

なので、月をまたぐ時には注意。

僕の場合、月末になるにつれて、ある程度体調が良くなってきていた為、途中で無理を言って早めに退院させてもらいました。

あと、もう一つの注意点としては、入院の予定が決まったら出来るだけ早く手配する事。

もし郵送などで手続きをする場合、書類のやり取りで時間がかかってしまう事もあるので。

今現在保険料を払っていないという人も一度は試しに、自分の住民票を置いてある区や市などに相談してみて下さい。

高額医療費制度(限度額適用認定証)を受ける以外の方法

限度額の適用を受けても、それでも生活、支払いがきついという人は、

病院での支払いを分割にする方法もありますし、

病院によっては「無料低額診療事業」というものもあるみたい(実施していない病院もある)

なのでまずは、病院や社会福祉協議会、福祉事務所に相談し、

「無料低額診療事業」の利用が認められたら、その場で「無料診療券」「低額診療券」をくれるみたいです。

それでもダメなら、最悪「生活保護」でしょうね。

「生活保護」というのは憲法で保障された権利なので、本当に困っている人は臆さずバンバン相談に行ってみましょう。

個室料金(差額ベッド代)について:基本的には払わなくてもOK

病院に入院した場合、やはり気になるのが入院費用、他にも治療費や薬代、食事代に他いろいろ。

これは入院しないと分からない事かもなのですが、

「入院費用」「部屋代」は別で、もし自分で個室を使いたいと言った場合は、入院費用とは別で「個室料金(差額ベッド代)」がかかってきます。

ただ、自分で個室や有料部屋に入りたいと言わない限りは、たとえそういった部屋に入ったとしても、差額ベッド代(別部屋料金)については、基本的には払わなくてもOK。

  • 例えば、救急もしくは術後患者の病状が重く、安静にしなくてはいけない場合
  • 治療上の理由や病棟管理等の必要性があって、個室を利用する必要がある場合
  • 免疫力が低下してて、隔離する必要があったりする場合も同じ
  • 急な入院で個室しか空いていない場合
  • 患者に意思決定能力がない場合
  • 同意書による確認をしていない場合
  • こういった場合、病院側も患者さんに差額ベッド代を請求しちゃいけない事になってます。

    自分で「個室がいい!」などと言わない限り「差額ベッド代」は払う必要はない。

    これについては、厚生労働省が言ってる事で、国が決めてる事だから安心しても大丈夫。

    もし訳も分からず請求をされた場合、自分が個室に入りたいと言ったわけではないと伝える事。

    一つ注意点としては、もし自分で個室を希望した場合、差額ベッド代は高額医療費制度(限度額適用)とは別料金という事。

    「差額ベッド代」に関しては、病院で働いている医療事務の人達も詳しく知らない、もしくは知ってても何も言わずに黙って請求するパターンもあるみたい。

    僕も請求の際に「差額ベッド代」の内容について確認したところ、事務員さんも「え?そうなんですか?有料だと思ってました」といった始末。

    医療事務とはいっても、ただの事務員ですからね、

    実際、病院の事以外の事(自分達の仕事以外の事)は何も知らないという人も多く、

    急患が来てもマニュアル通りにしか動けず、辛そうにしてる患者がほったらかしという場合もありました。

    なので、何か不安な事があれば、信頼出来る相談のしやすい看護師さんに話を聞いてもらうといいです。

    僕の場合は、市に差額ベッド代に関して問い合わせをしてみたところ、その担当の人すらもその事について知らず、

    「決まりですから、きちんと払わなくてはいけませんよ」とまで言われました。

    市の職員というのはもの知らずで、融通の利かない人が意外と多いみたいでして、

    親や先生、周りの人から言われた通りに今まで自分の進路を決めてきたような、仕事中も上司からの指示待ちで、

    自分の頭では何も考えず、その場しのぎのマニュアル人間が多いからしょうがないというような話もよく聞きますし、

    それならそうと早くAIに変わってくれた方が、世の中もっとスムーズに進む事も多いのかもしれませんね。

    入院中は、入院の基本料金というものがかかる:部屋代とは別で、約1日1万円前後

    まず「入院の基本料金」「部屋代」は別。

    入院中の基本料金というのは、大体1日1万円

    なので単純計算すると、1ヶ月入院した場合、少なくとも30万円以上+入院中の薬代や治療費、食事代などがかかってきます。

    入院中の治療代や薬代などは、限度額の適用範囲で賄えますが、部屋代と食事代は別。

    団体部屋は基本的に無料ですが、個室なんかは有料なので「差額ベッド代」として退院時に請求されます。

    ただ「差額ベッド代」は自分で部屋を移りたいなどと言わなければ、支払う必要はないので、

    最終的にかかる費用は、

    限度額の料金+食事代でOK。

    高額医療費制度(限度額適用認定証):入院中の食事料金の負担について

    次に、入院中の食事料金の負担について、

    これは、限度額のお金とは別。

    ただ、これも「高額医療費制度(限度額適用認定証)」と同じで、収入や状況によって、割引額が変わってくるので、

    詳しくは「限度額適用認定証」に書いてあるので、見てみるといいかも。

    最後に

    今回は僕自身が「重症急性膵炎」という病気になり長期入院をしていて、学んだ事をシェアしてみました。

    今回、入院をしてみて初めて知ったこと、気付いた事、学んだ事がわんさかとありました。

    健康な人というのは、病院の事や保険関連の話とはほぼほぼ無縁で無頓着でしょうし、実際に僕自身がそうでした。

    実際に、重症急性膵炎で今現在悩んでいる方の手助けに少しでも慣れたらなと思い、今回は書いてみました。

    もしも、何か質問等があればぜひ、直接僕のツイッターまでご連絡下さいね。

    日本の医療費保険制度は、今のところは一応しっかりとしていて、これは病気になるまでは全く気付かない事でした。

    今までは、毎月の保険料何でこんなに高いんだろう?とか、どうせ病院に行かないんだから、払う必要なくね?とかそういう気持ちもありました。

    もし、僕が海外にいる時に「重症急性膵炎」なんかになっていたら、間違いなく終わってました。

    ただ今回、入院費用や高額医療費制度に関して、ある程度学ぶ事が出来たので、今後も安心して入院が出来ます。

    それでもやっぱり、いくら日本の保険制度がいいからといっても、

    もしも数年単位で入院するような必要があった場合には、やっぱり経済的な負担は大きくなりますけど。

    ただ、今は気持ち的に、これまで以上に病院にはかかりやすくなりました。

    病院なら、常に食事の用意もしてくれるし、何かあったらすぐに優しい看護師さんがかけつけてくれるし、いざ体調が悪くなっても安心。

    質の悪い病院や看護師にあたってしまったら相当最悪ですけど。